MHAK as MASAHIRO AKUTAGAWA

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2016-17コレクションでも生地等のデザインを提供してくれている “MHAK as MASAHIRO AKUTAGAWA” 。
独特の世界観で多岐にわたり活躍し続ける彼を改めて皆様にご紹介させていただきます。

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活動内容は主に壁画がメインではあるが、Levi’s®のプロジェクト(Live Unbottoned、Forever Blue、Levi’s® Commuter、Live in Levi’s®)への参加や、リーバイス®ストア原宿店の壁画、ミラノのアパレルブランド『IUTER』とのコラボレーションや、メルボルンのレコードレーベル『PLASMA』へのアートワーク提供等、国内外問わず企業やアパレルブランドとのコラボレーションも多数行う。
それと同時に、『SAGLiFE』TEAMとしてバッグの開発やコラボレーション、『GRAVIS』TEAMとして、石打丸山スキー場のSSP内のレインボーレールのペイントを手掛ける。
また、自身が提唱する”インテリアとの共存”という言葉通り、老舗家具メーカー『MEISTER』との家具とアートを融合させたコラボレーションや、アパレルブランド『坩堝』x 長崎の伝統工芸『波佐見焼き』のMUG、灰皿等のアートワークを担当。そして、故郷の伝統工芸『会津塗り』とのコラボレーションを定期的に行っている。

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「湯野上温泉駅アートプラットホームプロジェクト」
湯野上温泉観光協会がアーティストとともに仕掛ける町おこしの一環として会津鉄道全面協力のもとプラットホームと待合室へアートを施すプロジェクト。東日本大震災以降故郷である会津地方でのアート活動を勢力的に行うMHAKが指名され実施された。また、このプロジェクトは作家本人の強い希望により、Levi’s®のグローバルプロジェクト”Live in Levi’s®”と連携し、日本の古き良き風景と現代のアートとの融合の様子が撮影され、世界中に発信されている。

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MHAK as MASAHIRO AKUTAGAWA SPECIAL INTERVIEW

Q1. アメリカをはじめ海外で作品を発表したり、ビッグカンパニーや国内外のストリートブランドとのコラボレーションも行うなどその活動は多岐に渡っていますが、その創作活動の始まりを教えてください。
-10代の時にスケートボードやスノーボード等のカルチャーに凄く影響を受けました。
絵を描くこと自体は嫌いじゃ無かったけど、自分が良いと思ったものを自分流に描き直す事が凄く好きでした。そういう事を繰り返し続けていくうちにいつの間にか自分の絵が出来上がってきて、今に至ったんじゃないかなと思います。

Q2. ORAN`GEを昔から知っていたと思いますが、どんなイメージでしたか?
-凄く洗練されてて、めちゃくちゃカッコ良かった印象は今も変わっていませんね。
僕も會津生まれの會津育ちなので、同じ東北。高校生の時から凄く好きだったし、今もそのイメージのまま。だから、コラボレーションの話を頂いた時は凄く嬉しかったですよ!

Q3. 今回のファブリックのデザインコンセプトを教えてください。
-わかり易い僕のデザインでという要望だったので、モコモコのアートワークで描かせてもらいました。

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Q4. 内装壁画から家具や伝統工芸、パネル作品といったさまざまなカタチの制作活動を行っていますが、作品づくりにおいて特に意識していること、心がけていることやこだわりなどがあれば教えてください。
-壁画、家具、伝統工芸とのコラボ、作品はそれぞれ創作する時の考え方が違うのですが、基本的には絵の種類を使い分けます。壁画には僕のシンボルともいえるモコモコを。家具やプロダクトにはパターンを。
壁画の場合、描かれる空間の雰囲気を壊さぬように色味だったり、間の使い方であったり、空間に溶け込ませながらより良くする。というのを必ず念頭に置いています。家具やプロダクトにはインパクトを持たせつつ、良さを邪魔せず物自体が際立つように。個人の作品ではその時にやりたい事、描きたいと思ったことをそのままダイレクトに。

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Q5. 現在、アーティスト集団”81BASTARDS”の一員としても活動されていますが、個と集団での違いは何でしょうか?
-僕の考え方ですが、個は個。自分のやりたい事や信念に従ってただ実行する。81BASTARDSはそんな個を育てることが出来る大きな家族。そして怪物。81BASTARDSには信頼出来る仲間達が居て、複数の価値観を持ち、数種類の独特な絵が描けて、写真が撮れて、映像が撮れて、音も作れる。そんな怪物。僕ら81BASTARDSでの制作は役割分担を明確にし、皆のスキルを一つの作品にまとめる事を大事にしています。最初に全体のゴールを明確にする為、個を封印してサポートにまわる人間がいたりする。自分の事が全てではなくチーム全体を考えて行動出来るかどうか。僕にとっては人格を育てる場所でもあります。

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MHAK SOLO EXHIBITION “10” TEN EXHIBITION

国内約10年ぶりの個展が青山、原宿で2カ所で同時開催された。これまで作品の殆どを海外で発表してきたMHAKが満を持して大規模な展覧会を2015年9月12日から10月3日にわたり東京で開催。会場はAOYAMA ART BREEZEとGALLERY TARGETの2会場。約10年振りとなる今回の個展は会場を2つに分け、それぞれコンセプトを変えた展示構成で発表。AOYAMA ART BREEZEでは”I am”と題し、MHAKの代名詞とも言える抽象表現『モコモコ』を軸とした作品構成でキャンバス作品や壁画、そして、2014-2015シーズンに石内丸山スキー場スーパースノーパークにて実際に使用されたGRAVISレインボーレール等の大型作品を展示。GALLERY TARGETでは”Interdeco 2″と題し、MHAKが提唱する『インテリアとの共存』をテーマとした、ウッドパネルを使用したインテリアに因んだ作品群や、サーフ、スノー、スケートからインスパイアされた小型作品を展示、あわせて会場限定となる商品も数種販売されました。

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>昨年、国内で10年ぶりの個展を青山・原宿で2カ所同時開催されまたが、作品制作のテーマや制作意図をお聞かせください。
-国内での大規模な個展は初だったので、しっかりと僕自身を表現できる様に「モコモコの世界観」と「インテリアとしての作品」という二つのコンセプトで二箇所同時に展示をさせていただきました。今まで描いてきたパターンで僕自身が気持ち良いと思うラインを自由に描いた「モコモコの世界観」も、最近のテーマとしている「インテリアとしての作品」もきっちりと見せ方を変えて展示できた事で分かりやすく発表できたと思っています。個展に伴い制作した100点近くの作品と向き合った事で絵の中に自然と宿っていた曲線がスノーボードやサーフィンでの経験から得てるんだという実感も出来ました。

>この10年間を振り返ってみて、どのような変化がありましたか?
-変化と思う事は特に何もありませんが、この10年の間に本当に沢山の経験をさせてもらいました。少なくとも経験値はあがったと思います。今回個展をしてみて、友人、知人と本当に沢山の方に支えられ、今に至っていると云う事を改めて感じました。これからも応援してくださる方々を裏切る事のないよう、一生懸命自分自身と戦っていこうと思います。

> これからの展望をお聞かせください。また、今年予定している活動やイベントなどあれば教えてください。
-絵を描きたい時に描き、滑りたい時に滑る。そんな感じで今年は自分を縛らず、もっと自由に好きな事を好きな時に出来る様にしたいと思っています。今年も石打丸山スキー場スーパースノーパークのレール等へのペイントをさせていただきます。去年はレインボーレールのみでしたが今年は大掛かりでやらせていただきますので是非擦りに行ってみてください!他にも色々とあるのですがまだ発表することが出来ない案件ばかりなので時が来たらお知らせいたしますね。

MHAK as MASAHIRO AKUTAGAWA
デザイナーズ家具や内装、様々な空間に影響を受けたことから絵画をインテリアの一部として捉え、「生活空間との共存」をテーマに内装壁画をメインとした制作活動を行う。空間と絵画を共存させることは絵画そのものを雰囲気として認識させる必要性があると考え、抽象表現にこだわったスタイルを追求し、曲線で構築し反復する独特なスタイルを造り上げた。
その独特なスタイルで個人邸やホテルなど数々の内装壁画を手掛ける一方、生活空間と共存するパネル作品の制作活動も平行して行い、自身初の個展をアメリカ・ポートランドで開催。この個展を皮切りに国外での活動も視野に入れた活動を開始。これまでにアメリカ(ニューヨーク・ロサンゼルス・ポートランド)、アルゼンチン(ブエノスアイレス)、オーストラリア(シドニー・メルボルン)、ミラノ、北京で作品を発表。また東日本大震災を期に故郷である會津地方でのアート活動も勢力的に行っている。
故郷の伝統工芸や観光地とのコラボレーション、アーティスト集団『81BASTARDS』の一員などその活動は多岐に渡り、独特な世界観を拡げ続けている。
www.mhak.jp